薬用化粧品（医薬部外品）が必ずしも良いとは限らない理由

2024年5月26日

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スキンケアや美容のために、化粧品や薬用化粧品（医薬部外品）を選ぶ際に、どちらが良いか迷うことがあるかもしれません。

薬用化粧品（医薬部外品）はその効果が明確に示されているため、一見すると化粧品よりも優れているように感じられることが多いでしょう。

しかし、薬用化粧品（医薬部外品）が必ずしも良いとは限らない理由について、この記事では詳しく解説していきます。

薬用化粧品（医薬部外品）と化粧品の基本的な違い

使用目的と有効成分の違い

まず、薬用化粧品（医薬部外品）と化粧品の使用目的には明確な違いがあります。化粧品は「健康な状態の維持」を目的としており、そのための成分が配合されています。一方、薬用化粧品（医薬部外品）は「防止・予防」を目的としており、有効成分が規定内の濃度で配合されています。

効果・効能の表現が異なる

次に、広告やパッケージで表現できる効果・効能にも違いがあります。化粧品は「肌のキメを整える」「肌荒れを防ぐ」などの56種類の効能しか表現できません。これに対し、薬用化粧品（医薬部外品）は「美白」「ニキビ予防」など、具体的な効果を表現できます。この違いが消費者にとって大きな選択基準になることが多いです。

薬用化粧品（医薬部外品）は全成分表示が義務ではない

全成分表示の重要性

化粧品は法律で全成分表示が義務付けられていますが、薬用化粧品（医薬部外品）にはその義務がありません。製造販売元の判断で全成分を表示することが一般的ですが、必ずしもすべての成分が表示されるわけではありません。これは、敏感肌やアレルギーを持つ消費者にとってはリスクとなる可能性があります。

成分の透明性と信頼性

成分表示が不完全な場合、消費者は自分の肌に合わない成分を避けることが難しくなります。化粧品は全成分表示が義務付けられているため、成分の透明性が高く、信頼性も高いと言えます。敏感肌やトラブル肌の人にとっては、この透明性が非常に重要です。

薬用化粧品（医薬部外品）の効果は緩和的

医薬品との違い

薬用化粧品（医薬部外品）は医薬品とは異なり、効果が緩和的です。医薬品は治療や予防に直接効果があり、医療機関による処方箋が必要なものも含まれます。一方、薬用化粧品（医薬部外品）は有効成分が配合されているものの、その効果は緩和的であり、医薬品のような強い効き目は期待できません。

過度な期待は禁物

薬用化粧品（医薬部外品）の効果に過度な期待を抱くことは避けるべきです。例えば、ニキビ予防や美白効果があるとされる薬用化粧品（医薬部外品）でも、その効果はあくまで予防や緩和にとどまります。状態が悪化している場合や、明確な治療が必要な場合は、皮膚科を受診することが重要です。

薬用化粧品（医薬部外品）の成分配合は制約が多い

新しい成分や技術の採用が難しい

薬用化粧品（医薬部外品）の処方は、過去に実績のある成分同士の組み合わせでなければなりません。新しい成分や最新技術を採用するためには、高いハードルを越える必要があり、コストや時間もかかります。そのため、薬用化粧品（医薬部外品）は過去に実績のある成分の組み合わせに依存しがちです。

化粧品の柔軟性

一方、化粧品は化粧品基準を守っていれば、製造販売元の保証のもとで基本的にどんな成分でも組み合わせることができます。これにより、100％オリジナルの配合や最新技術をスピーディーに取り入れることが可能です。成分の組み合わせに柔軟性があるため、消費者のニーズに合わせた製品が開発されやすいと言えます。

化粧品と薬用化粧品（医薬部外品）の選び方

使用目的による選び方

化粧品と薬用化粧品（医薬部外品）の選び方は、まず使用目的によって異なります。健康な肌の維持を目的にしたい場合や、肌の保湿や整肌を重視する場合は、全成分表示が義務付けられている化粧品が適しています。特定の肌トラブル、例えばニキビや美白を目指す場合は、効果が明確に示されている薬用化粧品（医薬部外品）が役立つでしょう。

成分の透明性を重視する場合

敏感肌やアレルギーを持つ人にとって、全成分表示の有無は非常に重要です。化粧品は法律で全成分表示が義務付けられているため、どの成分が含まれているかを確認しやすく、安心して使用できます。一方、薬用化粧品（医薬部外品）は全成分表示が義務ではないため、成分表示が不完全な場合もあります。成分の透明性を重視したい場合は、化粧品を選ぶ方がリスクを回避しやすいです。